素直に喜べない 2005 12 12

 日経平均株価は、まるで「誤発注ショック」がなかったかのように、
急速に値を戻し、今年最高値をつけています(前場)。
 先週、金曜日のSQは、15046.09円と発表されていますから、
今日、前場の時点で、15733.26円まで上昇したことは、見事な回復ぶりと言えるでしょう。
 しかし、素直に喜べないものを感じます。
聞くところによると、先週、木曜日の「誤発注ショック」で、
日足チャートの形が悪くなってしまったので、売ってしまった人もいるのです。
 これは、株式投資の教科書から言えば、間違いではないと思います。
教科書的には、「売り」や「損切り」と判断しても、おかしくないでしょう。
 今回の急落は、バーゲンセールだからチャンスと判断した人もいたでしょうが、
これが、いつも正しいとは限らないのです。
 今年春(4月中旬)の急落の時は、
急落の後に、さらに第二弾の急落が起きたのです。
 こういう急落時は、経験や勘が、ものを言います。
ですから、経験や勘が豊富な人は、うまく行ったと思うでしょうが、
真面目な人は、今回の「波乱」で、どうなったか、心配です。
 まさかとは思いますが、
経験や勘が豊富な人が生き残って、真面目な人は、ふるい落されてしまったとしたら、
非常に不幸なことです。
 今の日本社会、
「本人に才能がないと、あるいは親が有力者でないと、成功しにくい。
何もない平凡な人は、厳しい」と言われていますが、
せめて株式市場は、平凡でも、真面目に努力する人が成功する社会にしたいものです。


































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